◇三島由紀夫『盗賊』

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読書記録

・119冊

📖『盗賊』 三島由紀夫著 昭和29年4月30日発行 平成16年6月25日64刷改版 平成19年2月15日66刷 207ページ 図書

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起筆は前年1946年(昭和21年)の正月である

自分の記憶に残すためのあらすじ 2024/2/20

盗賊  ―1930年代に於ける 華冑界の一挿話

第一章 物語の発端・・・7 藤村明秀 韜晦的性格(とうかいてき=自分の本心や才能・地位などをつつみ隠すこと)夏を 明秀と藤村子爵夫人とS高原のホテルで 子爵1人は強羅へ Sホテルで母と明秀は原田夫人と美しい令状美子と会う 原田夫人は毎夏葉山で美子のまわりにおこる無数の小事件がわずらわしくS高原を選んだ 藤村夫人は自室のドアに鍵がかかっている 中から明秀と美子が出て来る 藤村親子の悲劇的な瞬間の場面 美子がたえず危険な均衝(バランス)を欲してきたのもこの遍満(広く充満すること)の戯れにすぎないことを 今はもはや息子と美子の結婚しか考えなかった 藤村親子は帰り 美子は安川をホテルに呼んだ ⁂ 原田夫人の帰京を待って結婚を 原田家はその意志がないことが分明し 藤村夫人は絶交を宣言 が 明秀は原田家へ電話を掛けた ⁂ 原田家に美子の幼な友達の三宅が藤村を呼ぶ その夜 彼は自分のベッドのそばまでどうして歩いて来たか不思議だった

第二章 決心とその不思議な効果・・・39 嫉妬こそ生きる力だ 法要のため京都へ 藤村家の性格に伝わる秘密主義は安全弁の役割を果たして来ていた 内心が見透かされる心配のない所では表情は極端に倹約できるのである 然るにこの安全弁がある種の細かすぎる心の持主にあってはともすれば一番危険な装置に変わってしまうことを明秀は知らなかった いつも巧みに護られて些細の傷も受けたことのない自尊心や矜持(きょうじ=プライド)はいつのまにか使い物にならなくなっていた 貴族院議員 男爵山内宗愛 「胡麻と百合」有島武郎の「或る女」「中世歌論集」ラスキンの本 自動車 死人 ほつれ毛を貝殻のような瞼を血だらけの口もとを 轢死者(電車 自動車などにひかれて死亡) 美子えの恋慕があの瞬間に見事に死へのそれに切り替えられたことを 万象(あらゆる事物)がのどかにその手をさしのべやさしく彼に死を奨めていた 誇らしさが昇って来た 明秀はあたりがかがやきだしたのに気付いた 息子の成長の証拠 昔の物語の偽りに気が附いた ある動機から盗賊にあったり死を決心したりす人間がまるで別人のようになってしまうのは確かに物語のまやかしだ 決心によって彼は前よりも一段と本来の彼に立還えるのではないか 決心した以上いつでも死ねる 新倉に会いに 松下侯爵家の倶楽部 山内男爵訪ねて来る の娘も倶楽部へ 子爵と夫人の古い友達 

第三章 出 会・・・85 「死の意志」約束どおり山内家を訪ね 夫人が応待し 1人の盛装した静子が入って来た 自動車で松下家へ 清子が帰ると言い 明秀は家まで送る P97長身の青年佐伯と庭に立っている写真 男爵が帰宅 明秀も静子の贋の陽気さに騙されていた 銀座五丁目のとある時計店 五人は日比谷の北京料理陽々亭へ 帰路 山内氏はお近いうちに遊びにいらして 清子が今風邪気味で 松下家の土曜の会に1人で出掛けた 奈良ホテルで山岳部の三宅と原田美子名うての不良少女だよ 死ぬ前に只一度美子の顔を見たい 叶わぬ恋の代償そのものだけが彼には必要だった 清子に会えばやすらかに死ねる気がした 清子の部屋 今日は帰りましょうお大事に さようならもうお目にかかりませんわ 生きてあたのお目にかかることはございませんの 僕の自殺なんか見て見ぬふりをして下さい 誰もあなたに一緒に死んでくれなんて申し上げてはおりませんわ そうですわ私たちは出会いました 前世からその約束をしていたのですわ P131-2※

第四章 周到な共謀(上)・・・133 二人の話柄(話題)は二人がかくも愛している人の物語へ自ずと移った 恥じらいもなく妬みもなく繰り返し語った 誰憚らず各々の心に任せて咽び泣いた お互いのなかにお互いが在るとh素直に感じた 従弟は馴れ馴れしくK牧場いいらしたことある? 明秀と清子は自転車で向かう 

第五章 周到な共謀(下)・・・166 明秀は軽井沢から九月はじめに東京へかえる途次強羅の山荘に父母をたずねた …客間へ父子爵から呼ばれ 清子さんと結婚しろと仰言いました 藤村夫人は嬉し涙 泣きやまなかった 式の日取りは いつでも佳さそうな日を選んでください 

第六章 実行―短き大団円・・・201 子爵家の嗣子明秀と男爵の令嬢の清子とが彼ら自身の結婚式の当夜情死(愛し合う男女が合意した上で一緒に自殺するという行為)した事件 遺書もなく事情をよく知る友人もいなかった 明秀と清子はこの世で最も完全な恋人同士らしく空想された  某家の夜会 佐伯 原田 お互いに相手の視線から必死に逃れようとし 醜悪(容姿がみにくいこと。行いや心がけなどが卑劣で嫌らしいこと)旋律(恐ろしく体が震える)二人の中から誰か巧みな盗賊によって根こそぎ

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