◇三島由紀夫『青の時代』

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読書記録

・119冊

📖『青の時代』 三島由紀夫著 「新潮」に昭和25年7月号から12月号までの連載 昭和47年7月23日発行 平成23年8月5日709刷改版 222ページ 図書

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自分の記憶に残すためのあらすじ 2024/2/11

序 「小説の前に、型のごとき作者と友人の対話がちているとは古風だね」・・・

P7 第1章  川崎誠(三男)は1923年千葉県のK市に生まれた 川崎家の一族が血統においても知能においても道徳的潔癖においてもこれらの群雞の中の一鶴だった ぐんけいのいっかく 鶏の中の鶴 土地の名望家 父毅っは医者

P17 第2章  中学一年生 川崎家の三兄弟は級長 兵隊婆あの死 こうして死ぬのだな・・・ 誠の気分は大いに高揚した 杞憂居士きゆうこし(取り越し苦労) 間抜けな楽天家の一面もある 父についての作文 父を憎たらしく思う 教師の奥さんの浮気 

P34 第3章  床屋の親爺が坊ちゃんもお父様の気持ちをわかってげなくちゃいけません 誠が4年生で一高に合格 親父にしてみれば学費が一年助かる 再従兄の易 誠は寮に入る

P48 第4章 一高名物である入寮式で度肝をぬかされた 部屋割り 先輩の勝見 同室の愛宕おたぎ 

P58 第5章  入学早々カント哲学に熱中 愛宕と道玄坂の一高生が行きつけのモンドというバァへ 朱実に恋をし失恋 

P75 第6章  夏はK市で過ごす 再従兄の易が寮に面会に 兵学校を落ちた そして6年がたって 誠は陸軍から易は海軍から復員した 学校の銀杏並木で愛宕にあう

P82 第7章  図書館から屋上へ 刑法学・・・ マッカーサー元帥と君主 野上耀子 

P97 第8章  耀子はお金だけを愛する 九州帝大政治学教授の娘 

P100 第9章  愛宕が誠のために探しあてた素人下宿は荻窪 あのお嬢さんを愛してそうして捨ててやろう 耀子のやつ50万円貴方の自由になるお金ができたら結婚するわ 十万円を投資詐欺で失くす

P114 第10章  愛宕は誠の相談をうけてこの敗北の告白に気をよくした 今度は君が釣師になってほかの十万円を釣り上げりゃいい 最低限の元手ではじめる必要がある 3万円 事務所を借り 広告を出す 会計係は35歳田山逸子 

P121 第11章  事務所は愛宕の口利きで仮建築 社名は太陽カンパニィ サクラが要る 男一人は俳優 野上耀子 客が来て 一同は焼酎で乾盃した

P134 第12章  誠はファウストに憧れていた 時計日記 睡眠時間6.5時間は390分 学芸は〇 企業は△ 女性関係は□である 或る日執務中に小さな紙片で誘いを 返事は裏にと YESと 映画館へ あたくしの気持ちは?かわりませんわやっぱりお金がほしいわ どんな風に使うか 千円を渡すと 黒牛の飼葉桶に投げ入れた その晩は何事もなく新宿駅で別れ 電車内で猫山辰熊例の詐欺士に会う

P150 第13章  翌年 太陽カンパニイは銀座に事務所を購入 母と再従兄の易が事務所に到着 どうしよう高利貸しの会社だ 

P171 第14章  どこへ行くの? トラックと誠のダットサン 元伯爵 担保の品物をいただきに上がりました 

P185 第15章 侮辱というものは僕には何かしら居心地のよい平和だと彼は考えた すると 耀子が茶を捧げて入って来て

P190 第16章 入って来た耀子を見ると誠はゆえしれぬ感動にとらわれ ・・・ 今日残業して仕上げてくれ 渡した書類の夥しさ 誠は自宅から電話で耀子に書類を届けるように ・・・ 誠は それからこれを明日午前中に目をとおしてタイプのほうへまわしておいて下さい この冷血漢には自分の頬が時としてほてるのが意地のわるいたのしみだった

P212 第17章 一週間たった あの翌る日耀子は午後になって頭痛がすると称して帰った 残酷な遊戯だ ・・・ 人間同士は理解される義務もなく理解する権利もない 君は不潔だ なぜかというと君は僕を理解しようとする

-1950.10.31-

解説 西尾幹二 実際の事件は高利金融会社「光クラブ」を経営していた東大法学部の山崎晃嗣が物価統制令、銀行法違反に問われ390人の債権者と3千万円の債務を残して挫折、整理の結果、最後の300万円が工面できずに27歳の身に青酸カリをあおって自殺した

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